またまたイマイチな曲が出来ました。
Fnool.mp3←ダウンロードして聴こうか、という方はこちらを右クリック的にご保存どうぞ。 先の16日に書いた、ディックの短編『フヌールとの戦い』から着想を得ました。
“フヌールは、人と寸分違わないのに、大きさだけ違う”という部分に注目してみました。
私が愛用する、サンプラーのAKAI MPC1000という小さな機械は、音をうんと引き延ばす機能があります。
音を延ばしてみます。『延ばしただけ、でも本来のドラムの音からはかけ離れた音』を作ろうという意図です。
fnool_drm_1.mp3
こんな感じになりました。
最初に入っている3つの音が元の音で、その後に聞こえたのが、引き延ばし処理を加えた音です。
非常にエグい音になりました。
引き延ばすと、こんなに複雑な変化をするのですね。予想外で新鮮な変化です。
しかし、存在感がありすぎて、使い勝手が悪いので音程を上げたり、特定周波数を削ったりしました。
fnool_drm_2.mp3
こんな感じ。後半は、今回使用したリズムパターンです。
フヌールが作中に発する、何ともとぼけたセリフや振る舞いを反映しようと、今回は7拍子にしてみました。
前回、5拍子だったので、順番から言うと、6拍子の番(?)ですが、割り切れなさを勘案しての選択です。ヒトコト多い、みたいなそんな感じです。
前回の5拍子の時よりフレーズ等には悩みませんでした。5拍子は通常作る事が多い4拍子に近過ぎるのが作りにくいポイントかも知れないな〜、などと思いました。
使った音は、ディックの頭文字の「PKD」から取りました。
ABC順に当てはめていくとDとFとBが出てきました。
「D」はベースに。「Dick」の書いた小説が元なので意味的にもツジツマが合います。
「F」も良いですね。「Fnool」のお話なので。これはコードとして解釈してみました。
「B」は、「F」コードに足すとセブンスの音。今回、7拍子ですから、数字を合わせる意味でもキレイかな。
つまり今回の曲は、D分のF7という事で出発してみました。
しかし、作っていくうちにもしかしたら崩れちゃって、意味合いが失われているかもしれません。
私はあまり音楽的な知識が無いままに曲を作っているのです。
今回は着想を外部からの刺激に依存したので、迷いは少なく済みました。
しかし、もうちょっとハジけた曲は出て来ない物かね、と自分に問いたくなります。
あきらめずに続けていけば、良い事があるかもしれませんが。
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(以下、制作メモ)
■シーケンスおよび録音は、MPC1000 (JJOS2XL)。
■ドラムの音は、サンプリングCD。サウンドスキャン社。『ROOTS DISCO』。結果的に、かなり変質させましたが。
■ベースの音と、後半に出てくるコンピュータ風の声は、サンプリングCD。『8bit STYLEZ』から。
■その他のシンセ音は、全てYAMAHA SY99。今回、数種類の音を作りましたが、途中で少しだけ出てくるピアノの音だけはプリセットのままです。
■あまり外部エフェクターは使いませんでした。
■パソコンに取り込んだ後の処理は、いつもと同様Spark XL。簡単に済ませます。