!ACTION PACT! “singles collection”を聴きました。

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楽しみにしていたCDがAMAZONから到着。
うれしいな。


!ACTION PACT! というのは80年代前半のイギリス・ハードコア・パンク・シーンに活躍したバンドの名前です。
私は1stアルバムを持っています。もう20年以上も前に中古で買った物です。
最初に知ったのはオムニバス盤。
インディーレーベルのFALL OUTが編んだハードコアパンク・バンド4組くらいを集めた盤だったと思います。
!ACTION PACT! は割と普段着なバンドで、メンバーのルックスも、その辺の若者という感じだったので、一緒に収録されていたEXPLOITED等と並べるのはちょっと可哀想かなという印象を受けるほどでした。
曲は非常にポップで爽快。
演奏はごくベーシックな物ですが、女性ボーカルのGEORGEの声がとても強力で、一度聴いたら鮮烈な印象を聴く人に与えます。
ボーカルの声質って本当に大切ですね。
なかなかここまでパワフルな声を持つ人はいません。
1stアルバムが、かなりのお気に入りでしたので、それをCD化した物が無いかと探しましたが、現在はシングルコレクションしか無いようです。
そんなワケで、次善の策として注文したシングルコレクションでしたが、内容はまずまずです。
全部で21曲。そんなに出していたとは少し意外な気もします。
おおざっぱに言って、後半になるほどテンションは落ちていきます。
段々、違う事をしたくなっていったのでしょうか。
パンク・ロックな音楽性に限定すれば、彼らの創造性は、1stアルバムの頃が頂点だったと判断出来そうです。
しかし!とは言うものの、その他の時期の曲にもチラホラ良いと思える曲がありましたので、これはこれで良かったなと思います。
RAMONESのカバーも入っていますが、面白いのは『ROCK N ROLL PART 2』のカバーが入っている事ですね。
ゲイリー・グリッターのヒット曲で、イギリスではとても人気があるそうです。『ドクター・フー』の曲として広く認知されている様子。
この辺の人気って日本に住む私などには、あまり伝わってこない部分かなと思います。
サックスの入った曲等は、若干X-Ray Spexを思わせたりします。
比較する訳ではないですが、切れの良い演奏と強力な女性ボーカル、ポップに徹した曲想という点で両バンドは共通点があります。
私が特に好きな曲は『Yet Another Dole Queue Song』です。
ポップで非常に良く出来た曲という事はもちろんなんですが、メロディーの組み上げ方と言うか、音節の切り方みたいな物、そのハシバシに、80年代前半のハードコア・パンクに共通するものを感じます。
思わず久しぶりに『UK/DK』あたりでも聴こうか?なんてそんな事を思ってしまいそうです。
見た目は若干、普通っぽい彼らですが、確実にそのシーンの中に居て連動する物を持っていたのだな…などと思う私なのでした。