近くの博物館に行ってまいりました。

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 たまに行く公園の中にある博物館です。
 この前は富士山を鳥瞰(ちょうかん)した絵の特集でしたが、今回は「富士山信仰」をまとめた物でした。
 富士山が世界文化遺産になったものですから「ディスカバー・富士山」的な企画が続いているのです。
 テーマが富士山信仰、という事で、神社の話が出て来ます。そういった昔の事情を見ていくウチに、「神仏習合」の実際というかひとつのカタチが飲み込めて来ました。
 私の思っていた、ソボクに「カミさまとホトケさま。良さそうな部分を混ぜてみた!」という単純な物でもないようです。ちょっと政治的な話にもなります。
 ひとつのお寺が複数の神社を束ねていたという構図です。
 実はこのところの富士市における考古学的なグループ内では、その支配的であったお寺の研究がホットな話題のようです。日夜、研究が進められているのダと、配布されているパンフレットを読んで知った最近の私です。
 なぜ今になってそのお寺の研究が話題なのかと言うと、今はもう無いお寺だからです。最近になってたくさんの史料が見つかって、「大変な事になったよ!」みたいな感じのようです。
 そのお寺は、市内に五つある浅間神社の全てを管理していて、それだけでなく広い農地も持っていたという事です。私が住んでいるあたりもそのエリア内です。きっと昔は畑だったんですね。確かに日当りは良い場所です。
 余談ですが、以前に、かぐや姫について「富士市に伝わるかぐや姫は他とちょっと違う」みたいな事を書いたんですが、さらに詳しい伝説が、そのお寺の史料から見つかったそうです。興味がある方も居るヤモ知れぬというワケで、後日詳述する機会を作りたいと思っています。早く知りたい向きで、お近くの方は富士の博物館へお越し下さい。入館料は100円です。絵本は300円で売られています。
 その他、具体的な神事(やぶさめや、開山式など)、そして富士山を取り巻く他市、他県の浅間神社についての展示もありました。
 須山(すやま)の浅間神社についての紹介が興味深かったです。
 まず須山って場所なんですが、おとなり裾野市の北部。大ざっぱに言って、富士サファリパークと自衛隊の東富士演習所の真ん中にあります。
 今では須山って、富士登山のイメージが無いのですが、昔はひとつの拠点だったそうです。御殿場に鉄道の駅が出来た関係などもあってスタれてしまったのだそうです。今ある有料自動車道が昔はその登山道だったのかな、と思います。
 今でも残る須山の商店街って、昔の面影を今に伝える風景なのかもしれないです。
 表通りからちょっと奥に行った所に浅間神社があるようなので、いつか見に行きたいと思いました。
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 私は昨日から、古代の素朴な宗教観や古神道について調べているんですが、まぁ期せずして、昔の人のココロのあり方の一面を知れて良かったと思いました。人はストーリーであったり、ヒトを越えた大きな力の承認を欲しがる物なのでしょうか。